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21グラム

21グラム(21grams by Alejandro Gonzalez Inarritu: Sean Penn, Benicio del Toro, Naomi Watts)

☆ ☆☆☆

これはまた才能のある若手監督が登場したものである。名前なんと読むのかわかんないけど、このアレジャンドロ・ゴンザレスうんたらかんたら監督はまだ41歳。映画はこれが四本目という新人であるが、その豪腕はたいしたものである。
「不良おっさん」ショーン・ペンと「スパニッシュ・ブラッド・ピット」ベニチオ・デル・トロという「濃おおおおい」役者二人に思う存分芝居をさせて、それでいて完全に映画をコントロールしている。
この二人が出てきて、どうでもいい日常的なせりふを言ったり、ちょっとドアをあけたり、煙草を吸ったり、ご飯を食べたり・・・という場面だけで、もうある種の「映画的愉悦」に満たされてしまう。
人間というのは、人間を見ているだけで感動できるものなのだ。
つまらない映画がつまらないのは、映画の中に人間がいないからである。
ということがこの映画を見るとよくわかる。
それにつけてもナオミ・ワッツは『マルホランド・ドライブ』のときは清純派美少女を演じて私の胸をきゅんとさせたのであるが、その後『リンク』、『21グラム』と演技派志向的な「汚れ役」が続き、ちょっとこまったものである。
お願いだから、そんなに入れ込まないで。
ふつうの女の子のままでいいからさ。
ヒラリー・スワンクちゃんも気をつけるんだよ。

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2004年12月14日 11:42に投稿されたエントリーのページです。

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